役員に評価される取締役会運営とは?元取締役会事務局が6ポイントを解説します!

取締役会運営の記事のアイキャッチ画像

取締役会の運営は機関運営業務に該当します。
法務の募集要項の業務内容を見ると、一番最初に機関運営を挙げていることも多いです。

このような業務は総務の仕事と思っている方も多いと思いますが、株主総会や取締役会などの運営方法は会社法で定められており、会社法に違反しないような運営が求められるため、現在では法務の業務と認識されているのだと思います。

それでは、役員に評価される取締役会運営とは何かを見ていきましょう。

1.議題の取りまとめ

取締役会は月に一度開催している企業が多いと思いますが、まずは取締役会に上程する議題を取りまとめます。

各部署からの議題を待つだけでなく、決裁基準で取締役会決議に該当するものは各部署に上程をお願いする必要性もあります。
取締役会は月に一度が多く、タイミングを逸するとビジネスが止まってしまうおそれもあります。

現在は社外役員も多いため、臨時の取締役会を開催することも容易ではありません。
法務といえども、自社のビジネス展開にはアンテナを張ってキャッチアップしていく必要があるのです。

日頃からの社内間コミュニケーションが大切です!

2.招集通知の作成、送付

取締役会の招集通知の送付は会社法では1週間前と定められていますが、多くの会社は定款でその期間を短縮しています(取締役会の3日前など)。

ただ、取締役会の3日前としていても、3日前までに取締役会資料が完成しない企業も多いと思います。
実際、資料が前日になることもあると思います。

そういった場合には、各役員に3日前に議題名だけを通知し、資料はその後とする、年間の決議スケジュールを前もって送付しておく等の対応が必要になると思います。
このような対応は顧問弁護士に確認しておき、送付方法を確立してください。

3.当日の準備

当日会場の準備をします。
事務局として、机の並び替え、出席する役員用の資料の印刷、資料の投影、Web会議の設定など担当することもあると思います。

4.取締役会に事務局として出席し、議事録用のメモを取る

私はノートに速記でメモを取っていました。

最近はWord等PCでメモを取ることも多いかと思いますが、取締役会の中でキータッチ音が頻繁に鳴るのもどうかなと思ったからです。
もちろん、キータッチ音も問題にしない企業もあると思いますので、そこは自分の方法を確立してください。

慣れない頃は音声を録音することもやむを得ないかもしれませんが、早く卒業することをおすすめします。
取締役会というインサイダー情報を含めた秘密情報が飛び交う会話の録音は流出のリスクが高まるので、議事録作成後はすぐに消去してください。

取締役会は緊張しますが、役員に早く顔を覚えられると業務がスムーズに進みます!

5.議事録の作成

取締役会で作成したメモをもとに議事録を作成します。
議事録の様式は会社法(第369条)および会社法施行規則(第101条)で定められており、法令に従い作成することになります。

出席した役員の全発言を記載することは不要であるなど、一定のフォーマットはあります。
いろいろなひな形(新日本法規「部門別会社書式フォーマット集」等)を確認しつつ、 実際の議事録を作成する中で、自分なりのフォーマットを作り上げてください。

一つ私が心がけていた点は、社外役員の発言は積極的に議事録に記載しました。
取締役会は社外役員の監視機能を発揮できる貴重な機会だからです。

法定要件は厳しいですが、株主からの閲覧請求がある可能性も念頭に置いてください

6.各役員への議事録の回覧と押印の依頼

作成した議事録を出席した役員に回覧して確認を取り、修正の依頼があれば修正します。
取締役会の議事録には押印義務があり(会社法第369条)、議事録の内容が固まったら出席役員に押印の依頼をします。

非常勤の社外役員は他の企業で勤務していることも多いため、押印は取得が難しい場合もあります。
その対策として、まずは、取締役会に出席するために来社した際に先月分の押印をいただくサイクルを確立することから検討し、常にオンラインで出席する役員に対しては、電子署名を導入することも検討してください。

電子署名のシステムは各社(ドキュサイン、クラウドサイン、電子印鑑GMOサイン等)とも使い勝手が向上し、役員のITリテラシーが高くなくても容易に電子署名することができます。

私も過去に取締役会議事録の押印で利用していましたが、役員がメールを見落とすという事象以外は特に問題もなく、製本も無く、保管もPDFということでとても効率化できると思います。

私は電子印鑑GMOサインを利用していました!

7.まとめ

ここまで取締役会の具体的な運営方法を見てきました。
業務の流れは以下になります。

  1. 議題の取りまとめ
  2. 招集通知の作成、送付
  3. 当日の準備
  4. 取締役会に事務局として出席し、議事録用のメモを取る
  5. 議事録の作成
  6. 各役員への議事録の回覧と押印の依頼

本記事の内容を参考にあなた自身の取締役会の運営方法を確立していただければ幸いです。

タイトルとURLをコピーしました